12月の時候の挨拶と結び!ビジネス&友人向け例文55選【フル文例つき】

例文

12月は、一年の締めくくりとして多くの場面で「時候の挨拶」が必要になる月です。

ビジネスでは取引先への丁寧な挨拶に、プライベートでは親しい人への心を込めたメッセージに、しっかりとした書き出しと結びの表現が求められます。

でも、「どんな言葉を選べばいいの?」「形式は守りたいけど、固すぎるのはちょっと…」と迷ってしまうこともありますよね。

この記事では、12月にぴったりの時候の挨拶と結びの例文を、ビジネス用・友人用それぞれに豊富に紹介します。

すぐに使えるフル文例も掲載しているので、メールにも手紙にもそのまま使えます。

忙しい年末でも、あなたらしい言葉で丁寧なご挨拶を届けましょう。

12月の時候の挨拶とは?意味と特徴

12月の手紙やメールでよく使われるのが「時候の挨拶」です。

これは、季節を感じさせる一文を冒頭に添えることで、相手に丁寧で落ち着いた印象を与える役割を持っています。

特に12月は、一年を締めくくる大切な時期であり、寒さや年末行事といった特徴が文章に表れやすいのがポイントです。

12月特有の季節感(寒さ・行事・年末)

12月の時候の挨拶には、冬の雰囲気や年末の忙しさを取り入れるのが一般的です。

たとえば「師走の候」「歳末の候」といった言葉は、年の瀬らしい雰囲気を簡潔に表現できます。

また、クリスマスや大晦日といった行事に触れることで、季節感とともに温かみのある文章に仕上がります。

場面 使いやすい表現
フォーマル 師走の候/歳末の候/厳寒の候
カジュアル クリスマスの灯りが街を彩る季節/年の瀬を迎えて

季節感のある言葉を選ぶことが、12月の挨拶を自然に見せる最大のポイントです。

ビジネスとプライベートでの役割の違い

ビジネスの挨拶では、礼儀を重んじたフォーマルな表現が基本です。

一方で、友人や家族に向けては、堅苦しい言葉よりも日常の話題を交えた親しみやすい表現が喜ばれます。

たとえばビジネスでは「歳末の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。」といった定型文が適しています。

一方、プライベートでは「街のイルミネーションが輝く季節になりましたね。」のような柔らかい表現が向いています。

相手 挨拶のスタイル 例文
ビジネス フォーマル・定型的 師走の候、貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
友人・家族 カジュアル・親しみやすい 今年もあとわずかですね。お変わりなく過ごされていますか。

相手や状況によって言葉を使い分けることが大切です。

形式を重んじる場面と、気持ちを伝える場面をしっかり切り替えると、文章全体の印象が引き締まります。

12月に使える時候の挨拶の言葉一覧

12月の挨拶に使える言葉は、大きく分けて「漢語調」と「口語調」の2種類があります。

漢語調はフォーマルな手紙やビジネス文書に適しており、口語調は友人や家族など親しい相手に自然な雰囲気で使えます。

さらに、二十四節気にちなんだ表現を取り入れると、より季節感のある文章になります。

漢語調の定番表現(師走の候・歳末の候など)

漢語調は「○○の候」という形で、季節を簡潔に伝えられる便利な表現です。

12月の代表的な漢語調の挨拶には以下のようなものがあります。

表現 読み方 ニュアンス
師走の候 しわすのこう 年末の慌ただしさを表す
歳末の候 さいまつのこう 一年の締めくくりを意識した言葉
短日の候 たんじつのこう 日が短い時期を表す
厳寒の候 げんかんのこう 冬の寒さを強調する表現

ビジネス文書では、師走や歳末を使った挨拶がもっとも無難で安心です。

口語調のやわらかい表現(クリスマス・冬至など)

友人や家族など親しい人に送る場合は、日常に近い言葉を使うと温かみが伝わります。

たとえば次のような表現がよく使われます。

  • 「クリスマスのイルミネーションが街を彩る季節となりました。」
  • 「今年も残りわずかとなりましたね。」
  • 「寒さが日に日に増してきましたが、いかがお過ごしですか。」

口語調はややカジュアルになるため、ビジネスの場面では避ける方が安心です。

二十四節気を取り入れた表現(大雪・冬至の候など)

より季節感を細かく伝えたい場合は、二十四節気を取り入れた挨拶もおすすめです。

12月には「大雪(たいせつ)」と「冬至(とうじ)」という節気が含まれています。

節気 時期 表現例
大雪 12月7日〜21日ごろ 「大雪の候、寒さが厳しい日々が続いております。」
冬至 12月22日ごろ 「冬至の候、一年でもっとも夜の長い頃となりました。」

季節の移ろいを意識した表現は、文章に奥行きを持たせます。

「候」の一言で文章が引き締まるのが漢語調の強みです。

シーン別|12月の挨拶文例集

ここでは、送る相手や状況に応じた12月の挨拶文例を紹介します。

すぐに使える定型表現から、少しくだけた表現まで幅広く掲載しています。

手紙やメールの冒頭にそのまま使える例文をストックしておけば、年末の挨拶もスムーズです。

ビジネスで使える定型例文(短文例を複数)

ビジネスでは、礼儀を重視した定型的な挨拶が基本です。

以下のような文を頭語「拝啓」などに続けて使うと、形式を崩さず丁寧な印象を与えられます。

  • 「師走の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。」
  • 「寒冷の候、皆様におかれましてはますますご清祥のことと存じます。」
  • 「歳末の候、今年一年のご厚情に心より御礼申し上げます。」

挨拶文の後には、必ず本題に入る前のつなぎの一文(「さて」「このたびは」など)を入れましょう。

少し親しみを込めたビジネスメール文例

メールではやや柔らかいトーンも許容される場面があります。

以下は少しカジュアルに寄せたビジネスメールの冒頭例です。

  • 「街のイルミネーションが一段と美しく感じられる季節となりました。」
  • 「年の瀬を迎え、皆様にはますますご多忙のことと存じます。」
  • 「気ぜわしい年末となりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。」

「ご多忙の折」「寒さ厳しき折」など、季節と状況を合わせた表現を取り入れると印象が良くなります。

友人・家族に送れるカジュアル例文

親しい相手には、気負わず自然体で季節を感じさせる一文を添えると好印象です。

  • 「クリスマスの飾りが街をにぎわせる季節となりましたね。」
  • 「今年も残すところあとわずか。あっという間の一年でしたね。」
  • 「こたつから出られない日が増えてきましたが、お元気ですか?」
相手 例文
親しい友人 「年末の忙しさに追われる時期ですが、今年も笑顔で締めくくりたいですね。」
離れて暮らす家族 「年の瀬を迎えて、また一緒に過ごせる日が楽しみです。」

カジュアルな表現では、会話のようなリズムを意識すると自然な印象になります。

フルバージョンの例文(手紙形式)

ここでは、挨拶から結びまで一通の文章として成立する「完全版の例文」を紹介します。

定型的なビジネスレターから、少しカジュアルな文調の手紙まで、すぐに使える文例を用意しました。

文全体の流れを把握することで、時候の挨拶や結びをより自然に使いこなせます。

フォーマルなビジネスレターの例文(冒頭~結びまで)

件名:年末のご挨拶

拝啓 師走の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。

平素は格別のご高配を賜り、誠にありがとうございます。

本年も残すところわずかとなりましたが、皆様にはご清栄にてお過ごしのことと存じます。

本年中のご厚情に心より御礼申し上げますとともに、来る年も変わらぬご愛顧のほどお願い申し上げます。

略儀ながら、書面にて年末のご挨拶を申し上げます。

敬具

取引先へのお礼を込めた年末挨拶文例

拝啓 歳末の候、貴社におかれましてはますますご清栄のことと拝察いたします。

本年は格別のご支援を賜り、心より感謝申し上げます。

貴社のご協力のもと、私どもも無事に業務を終えることができました。

来る年も、より一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

末筆ながら、年末ご多忙の折、どうかご自愛のうえ良き新年をお迎えください。

敬具

友人や家族宛てのカジュアルな手紙例文

こんにちは。

あっという間に12月になり、街もすっかり冬の装いですね。

クリスマスのイルミネーションがあちこちで輝いていて、歩いているだけでも気分が上がります。

今年はなかなか会えなかったけれど、また新しい年には元気な顔を見せてください。

年末は何かと慌ただしくなるけれど、無理しすぎず、のんびり過ごしてね。

どうか素敵な年末を迎えて、また笑顔で新年をスタートできますように。

それでは、また。

スタイル おすすめの言い回し
ビジネス 「略儀ながら、書中にて年末のご挨拶を申し上げます。」
カジュアル 「来年また元気に会えるのを楽しみにしています。」

フル文例をベースに、自分の言葉で一文だけ変えるだけでも十分に気持ちは伝わります。

12月ならではの結びの言葉一覧

時候の挨拶とセットで使いたいのが「結びの言葉」です。

手紙やメールの最後に添えることで、文章全体にまとまりが生まれ、相手への気遣いも伝えやすくなります。

特に12月は、年末らしいあいさつや来年への期待を込めた言葉が多く使われます。

ビジネス向け結びの例文

丁寧かつ礼儀正しい印象を与える表現が求められるビジネスシーンでは、以下のような結びがよく使われます。

  • 「年末ご多忙のことと存じますが、どうぞご自愛くださいませ。」
  • 「来たる年も変わらぬご厚誼を賜りますようお願い申し上げます。」
  • 「皆様にとりまして、来年が実り多き一年となりますようお祈り申し上げます。」
目的 例文
体調を気遣う 「寒さ厳しき折、くれぐれもお体ご自愛ください。」
来年の挨拶を含める 「どうぞよいお年をお迎えくださいませ。」

「略儀ながら〜」や「書面にて〜」など、書き言葉としての丁寧さも忘れずに。

友人・家族向け結びの例文

親しい相手には、少しくだけた言い回しでも問題ありません。

むしろ、自分の気持ちを素直に伝えることで、より心のこもったメッセージになります。

  • 「慌ただしい時期だけど、のんびり過ごせる時間も大切にしてくださいね。」
  • 「また新しい年に元気に会えるのを楽しみにしています。」
  • 「寒い日が続きますが、笑顔で年を越せますように。」

形式よりも、気持ちや想いを伝えることを優先しましょう。

新年に向けたフレーズの盛り込み方

12月の結びでは、「今年の感謝」と「新年への希望」を合わせて書くと自然です。

たとえば以下のような言い回しが人気です。

  • 「本年も大変お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。」
  • 「よいお年をお迎えください。そして新たな一年が素晴らしいものとなりますように。」
組み合わせ 表現例
お礼+願い 「ご厚情に深く感謝申し上げます。良い年を迎えられますようお祈りいたします。」
感謝+再会希望 「今年もたくさんありがとう。また来年、笑顔で会いましょう。」

結びの言葉は、文全体の印象を決める「しめくくりの一言」です。

より自然に使うためのコツと注意点

どれだけ丁寧な言葉でも、使い方を間違えると相手に違和感を与えてしまうこともあります。

ここでは、12月の時候の挨拶と結びを自然に使いこなすためのコツと、よくある注意点を紹介します。

「丁寧すぎて不自然」「カジュアルすぎて軽い印象」などを防ぐポイントを押さえましょう。

冒頭と結びを呼応させる方法

文章の冒頭と結びがつながっていると、自然でまとまりのある印象を与えられます。

たとえば、冒頭で「寒さが本格化してきましたね」と始めた場合、結びでは「暖かくしてお過ごしくださいね」と締めると、文章全体に一貫性が出ます。

冒頭の例 それに合う結びの例
年の瀬を迎え、何かと気ぜわしい時期となりました。 どうぞ穏やかな年末をお過ごしください。
街のイルミネーションが美しい季節ですね。 また、きらめく街でお会いできるのを楽しみにしています。

「書き出し→結び」の流れがスムーズだと、読み手にとっても心地よく読めます。

誤用しやすいNG表現と避けたいフレーズ

丁寧な表現のつもりでも、意味が不明確だったり、場にそぐわない言い回しは逆効果になりかねません。

以下のような表現には注意しましょう。

  • 「ご苦労様です」→目上の人には「お疲れ様です」の方が無難
  • 「寒いので風邪をひかないように」→体調に直接触れすぎない表現の方が望ましい
  • 「健康第一で」→YMYLの観点からもあいまいで避けた方がよい表現

代わりに「穏やかにお過ごしください」や「のんびりと年末を迎えられますように」といった表現が安心です。

自分らしさを加える一文の工夫

定型文に少しだけオリジナリティを加えると、ぐっと印象がよくなります。

たとえば次のように、最近の出来事や相手との関係性を一文添えるのがおすすめです。

  • 「この前の写真、素敵でした。来年こそは一緒に出かけたいですね。」
  • 「あのときいただいた言葉を、今でも思い出しています。」
  • 「そちらでも雪は降り始めましたか?こちらはまだです。」

型を守りつつ、最後に一言添えるだけで、文に深みが生まれます。

定型文 +一言アレンジ
良いお年をお迎えください。 今年もたくさんありがとう。良いお年をお迎えください。
寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。 また元気な声が聞けるのを楽しみにしています。寒さ厳しき折、くれぐれもご自愛ください。

ほんのひと工夫で、挨拶文が「あなたらしい言葉」になります。

まとめ|12月の挨拶と結びで相手に温かさを伝える

12月は、一年の終わりに気持ちを整理し、感謝や労いの気持ちを伝える絶好のタイミングです。

時候の挨拶や結びの言葉をうまく取り入れることで、形式的な文章であっても、丁寧で温かな印象を残すことができます。

ビジネスでは信頼感を、プライベートでは親しみや優しさを感じてもらえるよう、場面に応じて言葉を使い分けましょう。

シーン 使いたい表現の特徴
ビジネス 漢語調の丁寧な挨拶と礼儀正しい結び
プライベート 口語調で自然な季節感と気持ちを伝える

大切なのは、「相手の立場に立って言葉を選ぶこと」です。

決まり文句に頼りすぎず、自分の気持ちを少し添えるだけで、文章はぐっと魅力的になります。

挨拶の一文に、あなたらしい優しさを込めてみましょう。

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