ビジネスで発注メールを送る機会は多いですが、内容が曖昧だと誤解や手戻りの原因になります。
本記事では、「発注お願いメール」の基本構成から、状況別のフルバージョン例文まで、初心者でもすぐに使える形でまとめました。
通常の取引先への依頼、初めての取引、納期指定、見積依頼を兼ねた発注など、シーンごとに整理されたテンプレートを掲載しています。送信前に確認すべきチェックリストやNG表現も解説しており、正確で丁寧なメール作成をサポートします。
この記事を参考にすれば、相手に誤解なく意思を伝え、信頼関係を保ちながらスムーズに取引を進めることができます。
発注お願いメールとは?正確で信頼される依頼文の基本
この章では、「発注お願いメール」とは何か、そしてどんな目的で使われるのかを整理します。
ビジネスの現場でよく登場するこのメールは、単なる連絡ではなく、相手との信頼を築くための重要なやり取りです。
「発注書」と「発注メール」の違い
まず混同されがちな「発注書」と「発注メール」の違いを整理しておきましょう。
発注書は、契約を正式に証明するための文書であり、法的な効力を持ちます。
一方で、発注メールは、その前段階にあたる「依頼の意思を伝える連絡手段」です。
たとえば、取引先とのやり取りで「正式な発注書は後日お送りします」といった流れになるケースもあります。
つまり、発注メールは「迅速さ」と「意思確認」を重視したビジネスコミュニケーションの手段なのです。
| 項目 | 発注書 | 発注メール |
|---|---|---|
| 目的 | 正式な契約・証拠の残し方 | 依頼内容の伝達と意思確認 |
| 形式 | 文書(印刷またはPDF) | メール本文 |
| スピード | やや遅め | 即時対応が可能 |
なぜメールで依頼を残すことが重要なのか
ビジネスの現場では、口頭でのやり取りが誤解を生むことがあります。
たとえば「発注したつもりだった」「納期が違っていた」など、後からの食い違いがトラブルにつながることも。
そのため、発注内容をメールで明文化して残すことが、信頼関係を保つうえで非常に大切です。
また、社内共有や過去の履歴確認も容易になるため、チーム全体の業務効率化にもつながります。
重要なのは、「正確さ」と「丁寧さ」を両立させること。
それができている発注メールは、どんな相手にも安心して依頼できる印象を与えます。
つまり、「発注お願いメール」は単なる依頼文ではなく、信頼を形にするツールなのです。
発注お願いメールの書き方と基本構成
この章では、発注メールを書く際の基本的な流れと、相手に伝わりやすい構成を解説します。
ビジネスメールは内容の「正確さ」と「読みやすさ」の両方が大切です。
ビジネスメールの基本マナーをおさらい
発注メールは、依頼する側としての礼儀と信頼を示す文面である必要があります。
書き方の第一歩は、次の3点を意識することです。
- 件名で内容が一目でわかるようにする
- 宛名・挨拶を省略しない
- 本文では用件を簡潔にまとめる
たとえば、件名を「ご発注のお願い(〇〇商品の追加分)」と具体的にすることで、相手もすぐに内容を把握できます。
宛名を省略すると、印象が悪くなる場合があるので注意しましょう。
| 項目 | 良い例 | 悪い例 |
|---|---|---|
| 件名 | 【発注依頼】〇〇商品の追加分について | 〇〇の件 |
| 宛名 | 株式会社△△ 営業部 □□様 | いつもお世話になっております |
| 文体 | 「お願いいたします」「ご確認ください」など丁寧語 | 「お願いします」「確認して」などカジュアルすぎる表現 |
発注メールに必ず入れるべき5つの情報
内容が正確に伝わる発注メールには、次の5つの情報が欠かせません。
- 商品名またはサービス名
- 数量
- 希望納期
- 納品先(必要な場合)
- 支払条件または見積確認
この5つを整理してから本文を作成すれば、伝達漏れを防ぐことができます。
特に「数量」や「納期」は誤記が発生しやすいため、送信前に必ず再確認しましょう。
件名・宛名・締め方までの構成テンプレート
発注メールの基本構成は、次の5ステップです。
| ステップ | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| ① 件名 | 【発注依頼】〇〇商品の追加分について | 内容が一目で分かるように具体的に書く |
| ② 宛名・挨拶 | 株式会社△△ 営業部□□様 いつもお世話になっております。株式会社〇〇の××です。 |
最初の印象を丁寧に |
| ③ 本文 | 発注の目的と依頼内容を簡潔に説明 | 箇条書きで整理するとわかりやすい |
| ④ 結び | お手数をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。 | 感謝の言葉を忘れずに |
| ⑤ 署名 | 会社名・氏名・連絡先など | すぐに返信できるよう明記 |
この流れに沿って書くことで、どんな相手にも伝わりやすく、誤解のない依頼メールを作成できます。
つまり、良い発注メールとは「読む人がすぐ動ける」メールなのです。
すぐ使える!発注お願いメールの例文集【保存版】
この章では、実際のビジネス現場ですぐに使える発注お願いメールの例文を紹介します。
どの文面もそのまま使えるように構成しているので、必要に応じて社名や日付などを置き換えて活用してください。
① 通常の取引先への発注依頼メール(基本形・フルバージョン)
もっとも一般的な形の発注メールです。
継続的な取引がある相手に対して、追加注文などを依頼する際に使えます。
件名:【発注依頼】〇〇商品の追加分について 株式会社△△商事 営業部 □□様 いつもお世話になっております。 株式会社〇〇の営業担当、××です。 下記の内容にて、〇〇商品の追加発注をお願い申し上げます。 ―――――――――――――― ■商品名:〇〇(型番:ABC-123) ■数量:100個 ■希望納期:1月20日(月) ■納品先:株式会社〇〇 本社倉庫 ―――――――――――――― お手数をおかけいたしますが、ご確認のうえご対応をお願いいたします。 今後ともよろしくお願いいたします。 ―――――――――――――― 株式会社〇〇 営業部 ×× TEL:00-0000-0000 E-mail:xxx@example.com ――――――――――――――
この形式をベースに、納期や数量を調整するだけで幅広く応用できます。
② 初めての取引相手への発注メール(丁寧タイプ)
初回取引では、自己紹介を丁寧に行い、信頼感を与える文面が重要です。
件名:【初回発注のお願い】□□商品のご依頼について 株式会社△△ 営業部 □□様 初めてご連絡いたします。 株式会社〇〇の××と申します。 先日のお打ち合わせでご提案いただいた□□の件につきまして、 以下の内容で発注をお願い申し上げます。 ―――――――――――――― ■商品名:□□(型番:XYZ-456) ■数量:50個 ■納期:2月5日(水) ■納品場所:弊社倉庫(東京都千代田区〇〇) ―――――――――――――― 今後とも末永くお付き合いいただければ幸いです。 ご確認のほど、何卒よろしくお願いいたします。 ―――――――――――――― 株式会社〇〇 営業部 ×× TEL:00-0000-0000 E-mail:xxx@example.com ――――――――――――――
③ 納期指定・急ぎ案件の発注メール(スピード重視型)
納期を明確に指定したい場合のメールです。
相手がすぐに判断できるよう、冒頭で納期を強調しましょう。
件名:【発注依頼】〇〇商品 納期1月15日希望 株式会社△△ 営業部 □□様 いつも大変お世話になっております。 株式会社〇〇の××です。 下記内容にて発注をお願い申し上げます。 納期については1月15日(金)着でお願いできれば幸いです。 ―――――――――――――― ■商品名:〇〇(型番:DEF-789) ■数量:200個 ■納品場所:〇〇物流センター ―――――――――――――― ご対応可能かご確認のうえ、折り返しご連絡をお願いいたします。 何卒よろしくお願いいたします。 ―――――――――――――― 株式会社〇〇 営業部 ×× TEL:00-0000-0000 E-mail:xxx@example.com ――――――――――――――
④ 見積依頼を兼ねた発注メール(確認+依頼型)
見積をお願いしつつ、正式発注の意思も伝えるときの例文です。
件名:【見積・発注のお願い】新製品〇〇の件 株式会社△△ 営業部 □□様 いつもお世話になっております。 株式会社〇〇の××です。 先日ご提案いただいた〇〇について、 下記内容での御見積および発注をお願い申し上げます。 ―――――――――――――― ■商品名:〇〇(型番:GHI-234) ■数量:300個 ■希望納期:2月末頃 ―――――――――――――― お見積書をご提示のうえ、発注内容をご確認いただけますと幸いです。 ご対応のほどよろしくお願いいたします。 ―――――――――――――― 株式会社〇〇 営業部 ×× TEL:00-0000-0000 E-mail:xxx@example.com ――――――――――――――
⑤ 社内発注メール(他部署宛)
社内で他部署に依頼を出す際の、カジュアルすぎないビジネスライクな例です。
件名:【社内発注依頼】〇〇資材の手配について 資材管理部 □□様 お疲れさまです。 営業部の××です。 下記内容で〇〇資材の発注をお願いしたくご連絡しました。 ―――――――――――――― ■商品名:〇〇資材 ■数量:20セット ■希望納期:1月25日(月) ―――――――――――――― ご確認のうえ、手配をお願いいたします。 完了後に共有いただけると助かります。 よろしくお願いします。
⑥ 英語で送る発注メール(海外取引用)
海外の取引先に英語で依頼を送る場合の例文です。
Subject: Purchase Order Request for Product ABC-100 Dear Mr. Smith, I hope this message finds you well. This is XX from XYZ Corporation. We would like to place an order for the following items: -------------------------------- Product name: ABC-100 Quantity: 150 units Delivery date: February 10 Destination: XYZ Tokyo Warehouse -------------------------------- Please confirm availability and expected delivery schedule. Thank you for your kind support. Best regards, XX XYZ Corporation
上記の例文をベースに、数量・納期・宛先を差し替えるだけで多くのシーンに対応できます。
送信前に見直したいチェックリストとNG例
この章では、発注メールを送る前に確認すべきポイントと、避けたい表現例を紹介します。
発注メールは取引の正式な記録にもなるため、細部の確認が信頼を左右します。
誤送信・数量ミスを防ぐ確認項目
メール送信前には、以下のチェックリストを必ず見直しましょう。
1つでも抜けていると、納期遅延や誤配送などの原因になることがあります。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 宛先 | 担当者名・部署名が正しいか(旧担当者宛になっていないか) |
| 商品名 | 正式な名称・型番に誤りがないか |
| 数量 | 数量の単位(個・箱・セットなど)を明記しているか |
| 納期 | 「納品日」と「納期希望日」を混同していないか |
| 添付ファイル | 発注書や見積書などの添付漏れがないか |
| 署名 | 会社名・氏名・連絡先が最新の情報になっているか |
「送信前の2分チェック」を習慣化すると、トラブルの9割は防げます。
やってはいけない表現・曖昧な言葉の例
ビジネスメールでは、表現の曖昧さが誤解を生みます。
以下のようなフレーズは避け、明確な言葉に置き換えましょう。
| 避けたい表現 | 望ましい言い換え |
|---|---|
| なるべく早めにお願いします | 〇月〇日までにご対応いただけますと幸いです |
| いつもの感じでお願いします | 前回と同内容・数量での発注をお願いいたします |
| できればこのくらいで | 数量〇〇個でお願いできますでしょうか |
| 多めにお願いします | 〇〇個追加でご対応をお願いいたします |
曖昧な依頼文は相手に余計な確認作業を増やす原因になります。
具体的な数字や日付を示すことで、スムーズなやり取りが可能になります。
文面をスッキリ見せるコツとフォーマット
長文メールは相手に負担をかけやすいので、レイアウトにも注意しましょう。
以下の工夫を取り入れると、見やすく伝わりやすいメールになります。
- 1つの段落を3行以内に収める
- 発注内容は箇条書きで整理
- 要点ごとに1行空けて区切る
- 本文の最後に必ず感謝の一文を入れる
また、メールの署名部分は下記のように整理するとわかりやすくなります。
―――――――――――――― 株式会社〇〇 営業部 ×× TEL:00-0000-0000 E-mail:xxx@example.com ――――――――――――――
発注メールは「内容の正確さ+見た目のわかりやすさ」が信頼につながります。
まとめ:信頼を生む「発注お願いメール」のコツ
最後に、これまでの内容を整理しながら、発注お願いメールを送るうえで大切な考え方をまとめます。
単に商品を依頼するだけでなく、「この人となら安心して取引できる」と思ってもらえることが理想です。
正確さ・丁寧さ・誠実さを意識する
ビジネスメールの基本は「正確」「丁寧」「誠実」の3要素です。
発注メールも例外ではなく、依頼内容が正確で、文面が礼儀正しく、やり取りに誠実さが感じられることが大切です。
| 要素 | 意識するポイント |
|---|---|
| 正確さ | 数量・納期・宛先を再確認し、誤りを防ぐ |
| 丁寧さ | 感謝と敬意を込めた言葉づかいを心がける |
| 誠実さ | 返信や確認を怠らず、相手の手間を減らす |
「内容が正確で丁寧なメール=信頼できる人」という印象を与えます。
テンプレートを自社用に調整して活用する
本記事で紹介した例文は、あくまで汎用的なテンプレートです。
実際の業務では、自社の取引形態や相手との関係性に合わせて、言葉のトーンや文末表現を微調整しましょう。
- 長年の取引先 → やや柔らかめの文体
- 初取引やフォーマルな依頼 → かしこまった表現
- 社内宛て → 適度に簡潔で分かりやすい言葉
たとえば、同じ「ご確認をお願いいたします」でも、相手が社内か取引先かによってトーンを調整するだけで印象が変わります。
つまり、テンプレートは“そのまま使う”より“自分たちの言葉に直す”ことで価値が高まるのです。
メール1通で信頼関係が深まり、次の取引がスムーズになることも珍しくありません。
今日からは「正確・丁寧・誠実」を合言葉に、相手に安心感を与える発注メールを意識してみてください。
