受注が決まったあとに送る「お礼メール」は、単なる儀礼的な挨拶ではありません。
ビジネスの現場では、この一通が今後の信頼関係を左右することもあります。
この記事では、「受注のお礼メール」をテーマに、基本構成や書き方の流れ、そしてすぐに使えるフルバージョンの例文までをわかりやすく紹介します。
件名の付け方から表現のコツ、避けたいNGフレーズまでを整理しているので、初めての方でも安心です。
丁寧で誠実なメールは、ビジネスの印象を確実に高める最強のツール。
この記事を参考に、受注後のやり取りをよりスムーズで信頼感のあるものにしていきましょう。
受注のお礼メールとは?その目的と役割
ビジネスの現場では、受注が確定した際に「お礼メール」を送ることが重要です。
単なる形式的な挨拶ではなく、信頼関係を深め、今後の取引を円滑に進めるための第一歩になります。
ここでは、受注お礼メールの基本的な意味と、なぜそれが必要なのかを整理していきましょう。
なぜ受注後にお礼メールを送るのか
受注後にお礼メールを送る理由は、単に感謝を伝えるだけではありません。
「あなたの企業や担当者を信頼しています」という姿勢を形にするためのメッセージでもあります。
ビジネスでは、受注=ゴールではなく、新しい関係のスタートラインです。
この段階で丁寧なメールを送ることで、相手に誠実さが伝わり、次の取引や紹介につながるケースも少なくありません。
| 目的 | 具体的な意味 |
|---|---|
| 感謝の表明 | 自社を選んでくれたことへの誠意を伝える |
| 信頼関係の強化 | ビジネスパートナーとしての誠実さを示す |
| 次の行動の確認 | 納期・進行・サポートなど今後の流れを明確にする |
お礼メールが信頼関係を深める3つの理由
お礼メールには、ビジネス関係をより良いものにする仕組みがあります。
まず、感謝を具体的に伝えることで、相手が「頼んでよかった」と感じやすくなります。
次に、メール文中で今後のスケジュールや対応を明記することで、安心感を与えられます。
最後に、文面の丁寧さや言葉遣いが、あなたや会社の印象を左右します。
| 要素 | 相手に与える印象 |
|---|---|
| 感謝の言葉 | 誠実で信頼できる印象を与える |
| 具体的な今後の流れ | 安心感とスムーズな進行を促す |
| 丁寧な表現 | 礼儀正しさとプロ意識を伝える |
つまり、受注後のお礼メールは「単なる礼儀」ではなく、信頼を築くための戦略的な一手なのです。
この段階での一通が、次のビジネスチャンスを生む鍵になります。
受注お礼メールの基本構成と書き方テンプレート
お礼メールには、相手に伝わりやすく、かつ丁寧な印象を与えるための基本構成があります。
この章では、件名から締めの言葉までの流れをわかりやすく整理し、すぐに使えるテンプレートも紹介します。
件名・宛名・挨拶の基本ルール
件名はメールを開いてもらうための最初の関門です。
長すぎず短すぎず、内容が一目で伝わる形が理想です。
宛名や挨拶では、形式を守りながらも、温かみのある表現を意識しましょう。
| 項目 | 書き方のポイント | 例文 |
|---|---|---|
| 件名 | 「受注」や「ご発注」などのキーワードを含める | ○○案件ご発注のお礼(株式会社△△) |
| 宛名 | 正式な会社名+部署名+担当者名 | 株式会社〇〇 営業部 〇〇様 |
| 挨拶 | 「いつもお世話になっております」で始めるのが基本 | いつもお世話になっております。株式会社△△の□□でございます。 |
感謝・確認・今後の流れの書き方
受注お礼メールの中心となる部分は、感謝・受注内容の確認・今後の流れの3点です。
それぞれを自然につなげることで、ビジネス文としての完成度が上がります。
| 要素 | 目的 | 書き方の例 |
|---|---|---|
| 感謝 | 発注への感謝を丁寧に伝える | このたびは弊社にご発注をいただき、誠にありがとうございます。 |
| 確認 | 受注内容の認識をすり合わせる | ○○の件につきまして、ご注文内容を確認いたしました。 |
| 今後の流れ | 次の行動を明確に伝える | 詳細の打ち合わせにつきましては、追ってご連絡差し上げます。 |
文末表現と締めくくりのフレーズ集
メールの最後は、相手に好印象を残すための重要な部分です。
あらたまった言葉遣いを意識しつつ、過度に堅苦しくならないようにするのがコツです。
| シーン | 締めの言葉 |
|---|---|
| 一般的な取引 | 引き続きよろしくお願いいたします。 |
| 初回取引 | 今後とも末永くお付き合いいただけますと幸いです。 |
| 感謝を強調したい場合 | 改めまして、このたびのご発注に心より御礼申し上げます。 |
文面全体のトーンは「丁寧さ+自然さ」がポイントです。
この基本構成を押さえれば、どんな業種でも印象の良いお礼メールが書けます。
受注お礼メールの例文集【そのまま使える完全版】
この章では、実際にそのまま使える受注お礼メールの文例をシーン別に紹介します。
件名から締めの言葉まで、すべてを含んだフルバージョン形式なので、業種を問わず参考にできます。
①基本形(どの業界でも使える汎用フル文例)
まずは、最も標準的で汎用的なフル文例です。
どんな業界にも対応でき、迷ったときに使いやすい構成になっています。
| 件名 | ○○案件ご発注のお礼(株式会社△△) |
|---|
株式会社〇〇
営業部 〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
このたびは弊社に○○案件をご発注いただき、誠にありがとうございます。
数ある企業の中からお選びいただきましたこと、心より御礼申し上げます。
今後もご期待に沿えるよう、誠心誠意対応してまいります。
まずは略儀ながらメールにてお礼申し上げます。
引き続きよろしくお願いいたします。
②継続取引先へのお礼メール(信頼重視)
既に取引のある企業向けには、形式を保ちつつも「いつもありがとうございます」の気持ちを添えるのがポイントです。
| 件名 | 受注の御礼と今後の進行について |
|---|
株式会社〇〇
営業部 〇〇様
平素より大変お世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
このたびは、○○の件につきましてご発注を賜り、誠にありがとうございます。
貴社のご期待にお応えできるよう、社内一同万全の体制で進めてまいります。
進行の詳細につきましては、別途担当よりご連絡いたします。
今後とも変わらぬご支援のほどお願い申し上げます。
③初めての取引先へのお礼メール(丁寧・慎重)
初めての取引では、特に言葉選びに注意し、誠実で信頼感のある文面を心がけましょう。
| 件名 | 初回ご発注のお礼(株式会社△△) |
|---|
株式会社〇〇
〇〇部 〇〇様
平素よりお引き立てを賜り、誠にありがとうございます。
このたび、初めてご発注をいただき、心より御礼申し上げます。
貴社の信頼にお応えできるよう、誠意をもって対応してまいります。
今後とも末永くお付き合いいただけますと幸いです。
まずは略儀ながらメールにてお礼申し上げます。
④個人客・ECショップ向け(親しみやすい文面)
ネットショップなど個人客向けの場合は、やや柔らかいトーンでまとめます。
丁寧ながらも、あたたかみを感じさせるのがポイントです。
| 件名 | ご注文ありがとうございます(△△ショップ) |
|---|
〇〇様
このたびは、△△ショップをご利用いただき、誠にありがとうございます。
ご注文内容を確認し、ただいま準備を進めております。
商品発送が完了しましたら、改めてメールにてご連絡いたします。
今後とも△△ショップをよろしくお願いいたします。
⑤返信が遅れた場合のフォロー文例
お礼メールが遅くなった場合は、最初にお詫びを入れることで誠意を示します。
| 件名 | 受注のお礼とご連絡遅延のお詫び |
|---|
株式会社〇〇
営業部 〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
このたびは、○○案件をご発注いただき、誠にありがとうございます。
ご連絡が遅くなり、申し訳ございませんでした。
貴社のご期待に沿えるよう、今後の対応を進めてまいります。
改めまして、このたびのご発注に厚く御礼申し上げます。
上記の例文は、どのシーンでも安心して使える安全設計の文面です。
案件の種類や相手との関係性に応じて、冒頭の挨拶や締めの言葉を調整するとより自然な印象になります。
好印象を与える表現集と避けたいNGフレーズ
受注お礼メールは、言葉選びひとつで印象が大きく変わります。
この章では、信頼される表現と、逆に誤解や不快感を与えやすいNG表現を整理して紹介します。
信頼感を生む言い回し・敬語表現集
相手に誠意が伝わる文面にするには、やわらかくも丁寧な日本語を使うことが大切です。
以下の表現は、どのビジネスシーンでも使える定番フレーズです。
| 目的 | 好印象を与える表現 |
|---|---|
| 感謝を伝える | このたびはご発注を賜り、誠にありがとうございます。 |
| 信頼を示す | 貴社のご期待に沿えるよう、誠心誠意努めてまいります。 |
| 継続を願う | 今後とも変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。 |
| 丁寧に締める | まずは略儀ながら、メールにて御礼申し上げます。 |
これらの表現は、相手を立てながらも自然な敬意を示す言葉です。
メール文全体が穏やかで誠実な印象になり、ビジネス関係を円滑に保つことができます。
誤解を招きやすい・避けるべきフレーズ
一方で、ビジネスメールでは避けた方がよい言い回しもあります。
特に「軽すぎる表現」や「責任を回避するような表現」は、信頼を損ねる原因になります。
| NG表現 | 理由 | 代替表現 |
|---|---|---|
| とりあえずご連絡いたします | 対応が曖昧で、誠意が感じられない | 取り急ぎご連絡申し上げます |
| よろしくです | カジュアルすぎてビジネスには不向き | よろしくお願いいたします |
| お世話さまです | 一部の業界では失礼と受け取られる場合がある | いつもお世話になっております |
| ご苦労さまです | 目上の人に対しては不適切な表現 | お疲れさまでございます |
特に社外の相手には、社内で使う略語や口語的な表現を避けるのが鉄則です。
一文ごとに「相手がどう受け取るか」を意識すると、自然に洗練された文章になります。
メール送信マナーとタイミングの基本
お礼メールは内容だけでなく、送るタイミングやマナーも印象を左右します。
特に受注後のメールはスピードが重要で、「いつ送るか」「誰に送るか」で相手の信頼度が変わります。
理想の送信タイミングと注意点
お礼メールは、受注が確定したその日、もしくは翌営業日までに送るのが理想です。
早すぎても軽い印象になりますが、遅れると「対応が遅い」と受け取られかねません。
| 状況 | 送信の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 受注が確定した直後 | 当日中〜翌営業日 | スピード感を持って感謝を伝える |
| 社内確認が必要な場合 | 確認完了後すぐ | 「ご連絡が遅れましたが」と添えると丁寧 |
| 夜間・休日の受注 | 翌営業日の午前中 | 相手の勤務時間に合わせて送信 |
また、営業時間外にメールを送る場合は、スケジュール送信を活用するのも良い方法です。
受け取る側に配慮した時間帯(9時〜17時)を意識すると好印象になります。
返信が遅れた場合のフォロー文例
やむを得ずお礼メールが遅くなった場合は、率直にお詫びを述べたうえで、改めて感謝を伝えましょう。
| 件名 | 受注のお礼とご連絡遅延のお詫び |
|---|
株式会社〇〇
営業部 〇〇様
いつもお世話になっております。株式会社△△の□□でございます。
このたびは○○案件をご発注いただき、誠にありがとうございます。
ご連絡が遅くなり申し訳ございませんでした。
今後はより迅速な対応を心がけてまいります。
改めまして、このたびのご発注に厚く御礼申し上げます。
CC・BCC・社内共有のスマートな使い方
メールの共有設定も、相手への配慮が問われるポイントです。
基本的には担当者に直接宛て、必要に応じて上司や関係部署をCCに入れましょう。
| 送信方法 | 使い方の目安 | 注意点 |
|---|---|---|
| To | 主な宛先(担当者) | 相手の名前・役職を正確に書く |
| CC | 共有が必要な社内関係者 | 上司やチームメンバーを含める |
| BCC | 複数宛先に一斉送信する場合 | 他社間でアドレスが見えないようにする |
宛先設定を誤ると、信頼を損なうことにもつながります。
ビジネスの基本として、「誰に見せてよいメールか」を意識して送信することが大切です。
まとめ|丁寧な受注お礼メールで信頼を積み重ねよう
ここまで、受注お礼メールの目的から書き方、例文、マナーまでを解説してきました。
最後に、この記事のポイントを整理して締めくくりましょう。
| ポイント | 概要 |
|---|---|
| 1. 感謝を丁寧に伝える | 「ありがとうございます」だけで終わらせず、どのような点に感謝しているかを明確に伝える。 |
| 2. 今後の流れを示す | 次のステップ(納品・打ち合わせなど)を簡潔に添えることで、安心感を与える。 |
| 3. 送信のタイミングに注意する | 受注確定の当日または翌営業日までに送信する。 |
| 4. 言葉遣いを整える | 丁寧で自然な日本語を使い、信頼を損ねる口語や略語は避ける。 |
お礼メールは「形式的な儀礼」ではなく、相手との信頼を深めるための重要なステップです。
丁寧な一通が、次の取引や新たなチャンスにつながることも少なくありません。
今回紹介したテンプレートやフレーズを参考に、自分らしい表現を加えて使ってみてください。
「迅速・丁寧・誠実」この3つを意識するだけで、あなたのメールは確実に印象アップにつながります。
小さなひと手間が、長く続くビジネス関係の礎になるはずです。
